一般事情
基礎情報
ネパールはヒマラヤ山脈の中心に位置し、東・西・南をインド、北は中国チベット自治区に囲まれた自然豊かな内陸国です。また、多様な民族から成る国であり、異なる言語・宗教・習慣の民族が共存する多彩な文化を持つ多民族・多言語国家です。人口の約80%はヒンドゥー教を信仰し、民族とカースト制度が複雑に絡み合った社会構造となっています。
経済
ネパールの主要産業は農林業で、GDPの約25.8%を農林水産業が占めており、就労人口の約64%が従事しています。一人当たりGDPは約1,208ドルで、人口の79%は農村部に居住しており、後発開発途上国の一つとされています。
気候
ネパールの気候は亜熱帯性気候で、6月から9月の前半は雨季、9月の後半から5月までが乾季となります。首都カトマンズは標高1,300メートルに位置し、周囲を山に囲まれた盆地にあたり、7月と8月の平均気温は24度前後で過ごしやすく、12月や1月でも氷点下になることはほとんどありません。一方、盆地のため昼夜の気温差が大きいという特徴もあります。
交通事情
ネパールには電車がなく、バスやテンプー(小型3輪自動車)、タクシー、リキシャ(3輪の人力車)、オートバイ、自家用車などが主に利用されています。
地域を循環する路線バスやテンプーはネパール人の重要な交通手段となっており、ネパール国内を移動する際は超距離バスが利用されます。
交通手段や交通ルールが十分整備されていないため、至る所で渋滞が発生します。信号や横断歩道もほぼ存在せず、道路を渡る際にはタイミングを見計らって渡る必要があり、スリル満点です。
国民性
ネパール人は、どことなく日本人に似ている気がします。
まず、おもてなしが大好きで、ネパールでホームステイをするときはいつも温かく迎え入れてくれ、大した用事ではなくても毎回お茶を出してくれたり、お腹がいっぱいになるまで食事を用意してくれたりします。
また、人懐っこさもあり、言葉が通じなくても自然と仲良くなっていることがあります。日本人と比べてだいぶ距離感が近いかもしれませんが、それこそがネパール人の魅力だと思います。ネパールから日本に帰ると、日本人がとても冷たく映るのはそのせいかもしれません....
食文化
ネパールではダルバートが代表的な家庭料理とされています。これはプレートにダル(豆のスープ)、バート(米飯)、野菜が盛られたもので、タルカリと呼ばれる野菜炒めが一緒に添えられることもしばしば。スパイスを使用することが多く、見た目や味わいはカレーに似ています。
他にも、「モモ」と呼ばれる料理があります。これは日本で言うところのスパイシーな餃子のような料理ですが、具材とソースの両方に辛いスパイスがたくさん使用されており、見た目以上の辛さが特徴です。さらに、サモサやチキン、ゼリー(シロップを揚げたお菓子)など、美味しい料理がたくさんあります。
おやつの時間には、砂糖・牛乳、特有のスパイスが入ったの紅茶が楽しまれます。これは日本で飲む紅茶とは異なり、甘さの強いものから控えめなものまでバリエーションが豊富で、家庭ごとにスパイスの配合が異なるため、飲み比べる楽しみもあります。この紅茶にビスケットを浸して食べることも一般的です。
<参照>
ネパール基礎データ, 外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/data.html
国・地域別情報 ネパール, 厚生労働省 https://www.forth.go.jp/destinations/country/nepal.html
Nepal Profile, Ministry of Foreign Affairs Nepal https://mofa.gov.np/nepal-profile-updated/